2005年01月03日
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当blogが最近、「損害保険リサーチ」で検索されることが多くあります。
おそらく、先月のバイク盗難の際に書いた件で検索されるのでしょうが、
検索されている方も、おそらく盗難や事故などで、リサーチ会社にお世話になっているのでしょう。

この会社は、保険会社による設立ということなので、盗難の場合はどう考えても消費者よりも、
保険会社に傾いているようです。事故の場合は、利害関係の条件が同じなので、
どちらも損をしないような「なあなあ」の結果になるとは思いますが。

インセンティブとはそういうものでしょう。

僕はたとえ間違ったことであっても、インセンティブに従い動くのは
そんなに大きな問題だとは考えません。例えば、ウソをついたりするというのは、その一例です。
僕はウソは大きらいですが、本当のことを言ってイヤな思いをするのであれば、
ウソをついてそれを回避することもあるでしょう。

保険会社であれば、保険に加入して欲しいというのは、強いインセンティブを持つと思います。
一方で、保険金を支払いたくない。というインセンティブもあるでしょう。
しかし、現実はインセンティブとは関係なく、契約通りの支払いが求められるのです。

今回の盗難を言うのであれば、保険会社(今回は日本興亜損害保険) は保険金を支払いたくないインセンティブを
持っています。(特にバイクの盗難保険は、その件数が非常に多いということで、より渋る傾向が
強いのかもしれません)

リサーチ会社である、損害保険リサーチは、依頼主である保険会社の意向に沿って調査を行います。
そのため、本来の重要な役割である「中立」を放棄し、保険会社に傾斜することになります。

一方で、バイクの販売店は保険金を支払うようにインセンティブを持ちます。
なぜなら、もう一台販売することができるから。盗難が起きて一番利益を得るのは、販売店とメーカーです。

そして僕はもちろん、保険金を支払うようにインセンティブを持ちます。
せっかく加入したわけですし、そもそも保険はそうしたリスクを加味した上で料金が決まっているので
盗難に合うのは( 保険会社から見れば ) 確率の問題です。

こうした、利害関係者4者により今回の騒動となったわけです。
ただし、僕が考えている一番の問題点は、「損害保険リサーチ」( の担当者 ) が、
「勝手な判断で」保険金を渋った方が印象がいいだろう、という判断をしたことにあります。
( ひょっとしたら保険金を支払う金額に応じて、担当者の成績が決まってくるかもしれませんが )
保険会社の方に代理店経由でクレームをあげてくれたようで、そうなるとスムーズに保険金が支給されました。

そうしたことを鑑みると、リサーチ会社の暴走かなぁと判断できるのです。
そして、そう考えるに至るまでに十分な、担当者の失礼な態度があったのです。

リサーチ会社が一番の問題であることは揺るぎようの無い確実なことですが、
盗難対策がなおざりになっている現状( メーカーの防犯対策 ) などが甘いこと、
盗難の罪が非常に軽いことも、大きな問題なのです。

犯人に「盗難をしない」インセンティブ。( 罪が軽く、簡単に盗めるので問題 )
警察が「犯人を捕まえる」インセンティブ ( 捕まえても軽微な犯罪なので成績にはならない )
メーカーが「盗難を防ぐ」インセンティブ ( 2台売れるのだから問題なし )

を、変えていかないと、盗難はいつまでたっても減らないのです。

そして、損害保険リサーチという名前を聞いたら、特に注意をし発言に対し慎重にならなければなりません。


stock_value at 10:11│Comments(8)TrackBack(0)バイク 

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この記事へのコメント

1. Posted by インセンティブインセンティブインセンティブ   2005年11月26日 16:51
犯人や警察やメーカーに文句言ったらバイクの盗難が減るのかえ?

盗難が減らないのは、本人に防犯意識がないからよん。

以上。
2. Posted by syo   2005年11月27日 23:14
コメントありがとうございます。
確かに本人に防犯意識が無いと、盗難は減りませんよね。
これからも、盗難には十分に気をつけて行こうと思っています。
3. Posted by ごんた   2007年12月09日 07:15
当社調査は依頼された保険会社に傾斜することはありません。
そんなことをしても一調査員の報告書として
何も価値がないからです。
社内の審査を経て依頼主である保険会社に調査報告書が提出されます。その時点で過失割合や内容に変更が施されれれば上司から調査員にフィードバックされます。当フィードバックは、調査後にしばしば保険会社査定から直接調査員に問合せがあり、過失割合や内容で保険会社の査定と齟齬が生じたことがないことからも明白です。
調査員が保険会社になびいた報告書を作成して喜ばれるなんてことは社内的にも一切ありません。そのような話題は調査員の仲間内からも出ません。
交通事故の調査の場合は、相手側の保険会社との共同発注が多く、その事実からも一つの
保険会社に傾斜して事実を歪曲することが
まったく傾向として定着しているもので
ないことがわかります。
(一調査員より)
4. Posted by 損保リサーチの被害者   2010年07月29日 20:01
わたしは保険のない自転車での事故したが
相手方自動車運転者の保険で、損保リサーチ
で調査するといわれました。結果、全面的に
こちらが悪い査定をされ、保険屋も始めから
その形に追い込むつもりだったようで、結果「どう転んでも結果は一緒だ」と脅しをかけ、
こちらに諦めさせる作戦だったんだろうこと
がうかがえました。
こちらの家族特約で処理して裁判を闘ってい
ます。
保険屋はこちらの全責任とおっ被せるには無理のある
状況で、今回の特約も知人に状況を話した末
に調べてもらい、異常な査定があったという
事で特約で費用をまかない裁判に持ち込む事
になった。
結果、損保リサーチの調査結果は当初極秘で
見せられないと言っていたのに、裁判になる
と提出され、あまつさえ「裁判資料としては
使用しないでください」との注意書き、だと。
当方弁護士も一笑に付しました。
裁判で使えない程度の低い調査しかしない
損保リサーチは存在価値はない、歩行者と
自転車の敵だとよくわかりました。
論外保険リサーチが絡んだ場合、歩行者や
自転車の人は注意してください。
5. Posted by 損害保険リサーチって怪しい。   2010年08月04日 22:00
当方、バイク乗りです。

先日、ブレーキとアクセルを間違えたオジサンに突っ込まれて怪我をした件で、損害保険リサーチが来ました。

散々、状況説明をした結果、最後に調査員が「今後、事故に遭遇しないためのアドバイス」をして行きました。

1点目が、みんな自分勝手だから交通法規は守らないもの。それが当たり前。

2点目が、バイクは危険な乗り物だからいけない。←もちろん、今回の事故の場合、危ないのはバイクでなく、ブレーキとアクセルの区別のつかない車の方だと思うのですが……。

3点目が、自分が優先道路を走っていても、事故を起こさないためには、相手を優先させること。優先させることにより、もっと酷い事故が起きる可能性が高くなるのは構わない。

「当社調査は依頼された保険会社に傾斜することはない」のであれば、こんな非常識なアドバイスをする訳が無いと思います。
6. Posted by 損保リサーチの被害者   2010年08月24日 23:25
4にて書かせてもらった者です。
損保リサーチがなんと言おうと事実なので
書かせて頂きますが裁判に持ち込んで結果は
20:80でした。2割でも自分に非が出たのは
気になりますが、相手方保険会社が100:0
でわたしに非があると主張した事から考えて
先日の憶測はほぼ当たっていたということ
です。
これから土下座させようかと考えています。
7. Posted by syo@管理者   2010年09月08日 18:20
コメントありがとうございました。
まとめて、記事という形で返信をさせていただきました。少しでも被害を受ける方が減るといいのですが・・。
8. Posted by バカの相手に疲れた人   2013年07月10日 14:00
たった数か月前の調査資料について電話で問い合わせると「保険会社に提出して規定の期間が過ぎたので破棄した」とのお返事。
受付事務の方に当方の個人情報を話してある問いかけをしてみたら、PC上にしっかり残っていたことが分かった。その受付事務も困惑。
どうしよないウソつきの下衆野郎がいます。

静岡県浜松市です

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