2005年05月02日
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僕はポテトが大好きです。それはこの blog でも再三にわたって書いてきました。そんな大好きなポテトですが、色々考えさせられることもあります。

ポテトがもっとも身近なときは、やはりファーストフードだと思います。マクドナルドや、モスバーガー、ロッテリア、ウェンディーズなどなど、ファーストフードのお店では、かならずポテトフライがメニューにあります。

どのお店も、ポテトのクオリティに大きな差は無く、どこのポテトも美味しいです。

ファーストフードでは顕著なのですが、お客の入りや、売り上げを考えたときに価格戦略はとても重要な要素です。そして、マックでは、バーガー類はキャンペーンなどで優遇されることがありますし、ドリンク類もキャンペーンを行うことがあります。

しかし、ポテトは僕の知っている範囲では、キャンペーンが行われることはほぼありません。増量キャンペーンや、 "今だけ" 価格ということが無いのです。

ハンバーガーやドリンク類についてさえそうしたキャンペーンが行われるのに対し、なぜポテトはそうしたことがないのでしょうか。

僕が考えるには次のような事だと思います。
・メインの商品ではない
・キャンペーンをしなくても売れる
・ロスの可能性が低い
・利益率が低い
・利益率が高い

ポテトはメインの商品ではありません。他社との差別化もしにくいですし、やはりハンバーガーをメインにすることになるので、サブの位置になるのは仕方ありません。しかも、ドリンク類については、ドリンクの購入だけを目的として来店される可能性があるのに対し、ポテトの購入だけを目的とすることは少ないでしょう。
ということで、メインの商品について宣伝をするという意味では、キャンペーンが行われないのも理解できます。

キャンペーンをしなくても売れる。というのは、これもある意味で確かなことです。ポテトはすでに知名度が高いので、あえてキャンペーンをしなくても、ハンバーガーの購入とともにポテトも売れることになります。そのため、あえてそれを中心にすることは無いのでしょう。

ロスの可能性についても結構核心に近いのではないかと思います。なお、ロスというのは、仕入れてから調理・販売するまでに期間があいてしまい、廃棄することを言います。
ハンバーガーやドリンクは調理済みであっても、生ものと言うこともあり、仕入れてから販売までの時間はそんなに長くないと考えられます。つまり、その間に売ってしまわないと、捨てることになり、そのまま無駄となってしまうのです。

しかし、ポテトはどうでしょうか。冷凍のまま仕入れて店舗で保管しておけばいいですし、しかも冷凍の場合は1ヶ月ぐらい持つのではないでしょうか。そういったことを考えると、廃棄の可能性が少ない商品を宣伝して、早いうちに売り切ってしまおうという発想にはならないでしょう。

利益率についても、核心に近いと思います。可能性としては、利益率が高いか低いかだと思うのですが、利益率が低いと考えた場合には、キャンペーンをして販売を促進する意味はありません。

そして僕が一番信じているのが、利益率が高いということです。ポテトは調理が簡単ですし、他の物と組み合わせて販売するわけでもないので、大量に売ることができます。そして顧客の認知度も高く、ポテトが嫌いな人は少ないと思います。
また、マックの場合で言えば、 M のセットから L に変更するのに、+30 円ほどだったと思います。そのような価格設定ができるのは、ポテトの利益率が高いということの証明です。

こういった商品でキャンペーンを行って、価格競争を引き起こした場合は大きな損失となってしまいます。それを考えると、キャンペーンを行わず、高止まりした価格を維持するのが大切なことになるのです。

しかし、ポテトが大好きな僕のようなユーザーは価格競争が行われないことによって、相対的に損をしているような気がしてしまうのです。

ファーストフードは、実はポテトで儲けているのではないでしょうか。


stock_value at 00:23│Comments(0)TrackBack(0)考え:04〜07年 

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