2006年05月15日
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ずいぶんと昔の話ですが、僕が小学生の時のことです。

崖から大きな石が落ちてきて、車が破壊されてしまったとします。車の中にまだ人がいるんですが、その人を救助しますか。

という話が出てきました。おそらくニュースのネタとか、たわいもない先生の会話だったと思います。

そのときに、生徒たちはほとんどの人が、もちろん救出するという事だったのです。僕もそれがいいと考えていました。

しかし先生は、まずは自分たちの安全を確保すると言ったのです。そして車の人の救助についても、上からさらに石が落ちてこないことや、車が爆発などしないことを確認してからでないと救出はしない。そう言っていたのです。

誰かを助けるために、自分や救出者の命が失われることは絶対にいけないことだと言ったのです。

一方、その車の中に閉じこめられているのが、自分の教え子だった場合は、危険を顧みずに救出すると言ったので、そのときは勝手ながら安心したのを覚えています。

僕はこの話を初めて聞いたときに、先生はなんて残酷なんだろうと考えました。表現は非常に悪いですが、見殺しにすると言っている訳ですから。

しかし救助をしないという決断は、もちろん簡単なことではありません。何もしない責任もありますし、行動した場合にも責任が生じます。

何よりも二次災害を発生させないという強い意志は僕にはとてもすごいことだと思いました。



stock_value at 18:08│Comments(0)TrackBack(0)日々:2006年 

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