2007年05月09日
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部署によっては、そろそろ新人さんたちが配属されてくるのでしょうか。ちらほらとそう言う話を聞くようになってきました。
新人さんへのトレーニングは、僕は手取り足取りするのが好きですし、その方がいいと思っていますが、指導する立場の人の考え方によって、その当たりは様々なだと思います。

さてということで、最近よく書いているトレーニングの事に絡めて少し書いてみたいと思います。もちろん、トレーニングをしているのは新人ではないので、その当たりは厳密には違う部分があります。

さて、僕の指導方法ですが、まず「してはいけない」事ををいくつか伝えます。次に僕自身が説明を交えながら設定を行ったり、トラブルシューティングを行います。逐一言葉で説明して、今なぜこの作業をするのか。そのことについて何度も丁寧に説明します。
相手は初めて出てくる単語が多いので、おそらくほとんどが理解できていないと思います。ただしそれでも僕は気にせずにどんどん専門用語を使いながら説明をしていきます。

次に相手に同じ事をやってもらいます。最初は○○というコマンドを入力してください。そのように僕が言ったことをそのまま作業してもらうことが多いです。少しずつ例題を変えて、数回同じような作業をします。

数回もすると、だんだん覚えてくるので、それに合わせて新しい事を教えたり、一切口出しせずに、すべての作業を行ってもらいます。ここで初めて質問を "待つ" 姿勢になります。ここの段階に来るまでは質問を受け付けないわけではありませんが、質問をさせないほどに矢継ぎ早にしゃべってしまいます。
これの繰り返しで少しずつ覚えてくるようです。実際手応えもあります。


さて、絶対にしてはいけないことですが、これは物理的な作業と再起動です。PCはほとんどが遠隔操作できます。そのため、安易にPCのそばに行ったり、配線を変えたりするのは大きな問題です。また、最初のうちはトラブルの原因を物理的な所に求めがちです。例えばマウスとかキーボードが操作を受け付けないとき、まずはケーブルを抜き差ししますよね。こういうことをネットワーク機器に対して行うのは、必ずしも適切だとは考えません。安易な行動は避けるべきです。第一LANケーブルと電源ぐらいしか刺さってないですし、ランプで状況がわかるんですから、抜き差しはほとんど意味がありません。

それに物理的な操作が難しいような場所に機器が置いてある場合も多々あります。そう言うときに、物理的な作業をして、他の機器にまで影響を与えてしまう可能性があるのも大きな問題です。

そして再起動です。機器によりますが、普通は設定を変更しても再起動は必要になりません。それにネットワークの調子が悪いときには、必ず原因があるので機器を再起動したところで治るわけがありません。もしそれで治るのだとすれば、何が再起動によって解消したのか知る必要があります。ばしばし再起動しても問題ないのは、クライアント系のOSか家電ぐらいなものです。
また、原因が分からないときに安易な再起動は知識の習得を放棄していることにもつながります。もし解決しても、よくわからないけど解決した。では今後の事を考えても意味がありません。

ということで、この物理的な作業と再起動は絶対に行ってはダメです。そのように伝えてあります。煮詰まってどうにもならないときに、「すいません再起動してもいいですか?」申し訳なさそうに聞かれる事があります。理由を聞くと大体の場合「その症状なら再起動しても解決はしないと思いますよ。でも気になるならとりあえず再起動してみてください」そのように言うことにしています。

最近では安易な再起動はほとんど言ってこなくなりました。僕が見ていても、「うーん。なんでつながらないんだろう?一回再起動してみた方がいいんじゃないかな」そう考えるときに、先方から切り出される事がほとんどです。ちなみに、ルーターなどの場合は、再起動して解決するトラブルなんて全く無いと思います。


stock_value at 05:46│Comments(0)TrackBack(0)考え:04〜07年 

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